越後駒ヶ岳側からの荒沢岳(2012年7月) 
 2012年09月22日  奥只見銀山平登山口から日帰り
 メ ン バ ー  単独
行    程  登山口5:45p1206m前山6:25p1262m7:10p1536m前嵓8:10~稜線9:209:40荒沢岳山頂10:00~前嵓10:50~登山口13:00
山    名  荒沢岳(1968.7m)
天    候  


深田久弥も遂に登ることができなかったと言う荒沢岳。
それは秘境の奥只見に気高く聳える越後の穂高とも呼ばれているらしい。
今は魚沼方面からシルバーラインと云う長~いトンネルを抜けて入ることができる。

この山には以前から興味が有ったが、7月に越後駒ヶ岳に登った折、荒々しく谷を刻んだダイナミックな姿を横から眺め、
何としても近いうちに登って見たいと思っていた山だ。


20万図

朝の駐車場には二台が止まっていて登山の準備中の方だった。
隣の車の方とは何と無くだが、一緒に歩き始める。

あとから到着された車の、案内人を伴った6人のパーティが先に出発したが、
最初の登り坂で追い抜き、自分たち2人が先行することになる。


気にしていた昨日の疲れも出ず順調なペース。



2万5千図


前山を過ぎ、P1262辺りで荒沢岳の山頂らしき姿が見えるが、その前に立ちはだかる岩峰が前嵓なのだろうか?
ネットで見た形とはチョイと違うように見えるが。。。。。。


周囲が見渡せる所まで登った


荒沢岳への稜線と万年雪が残る切れ込んだ谷


兎に角、近付いてみよう。
急に険しくなる。岩を掴み、鎖を掴み、木の根を掴む。梯子もある。
岩の壁を右に左に上に、こんなところに良くも道をつけたものだと。。。。。
道というより攀じ登る感じだ。


ピークに着くと、見えなかったあの前嵓はその向こうに恐ろしいばかりに立ちはだかる。
そうか、今登ってきたのはフロローグに過ぎなかったのだ。

あの岩壁をどうやっって登るのだろう。しかも岩は逆層ではないか?
目を凝らすと、道は一旦壁の下部に降り、トラバースして、少し向こうを斜めに攀じ登るルートが確認できる。
暫く休み、気を落ち着けたあと出発した。
不安定な足場も有るが、ロープ、鎖などが設置されている。
斜めに登ったあとは上に向かって登る。危険なところは全て鎖が付いている。
但し鎖場は相当長いので腕力のない方は辛いかもしれない。落石の危険もあるので離れて登る。



前嵓を登り切り、ピークに立ち、安堵した。一緒に登ったNさんもホッとした様子だった。
その先には山頂への登山道が尾根に沿ってせり上がり、両翼を広げた荒沢岳が待っていた。


越後駒ヶ岳


ここから山頂への標高差400mは結構厳しかった。



高山の雰囲気を持った岩場には紅葉が始まりかけている。



稜線に出て、小さいピーク4つ目が山頂だった







残念だが三角点の周りには虫がイッパイ。
急いで記念ショットを済ませ、少し下った所で展望と休憩にした。
1人で登るつもりだったところだったが、Nさんと一緒で良かった。
2人で展望を楽しむ。昨日の平ヶ岳や燧ケ岳、会津駒ヶ岳も展望できた。
多少青空も見えたものの薄曇りで、登山には好都合の天気で申し分なしだ。




左の中ノ岳と 右が越後駒ヶ岳


鎖を下って来る単独者が小さく見えた





心配だった岩場の下降も無事下り、何とか早めに下山出来た。
この山へ登ってくる人20人程に出逢った。週末とは云え結構人気が有るのだと驚く。

Nさんと白銀の湯に浸かり、同行の御礼を言って別れた。
最近には珍しく意欲を掻き立てられた山。
好天にも恵まれ、色付き始めた荒沢岳は眺めて良し、登って良しの期待通りの山で大満足だった。



トイレも完備の登山口の駐車場

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