仁田岳
 2012年10月11日~12日  茶臼小屋1泊(期間外用避難小屋)
 メ ン バ ー  単独
行    程  7/26=畑薙ダム沼平ゲート出発6:10~畑薙大吊橋6:44~ヤレヤレ峠7:12~沢へ下る7:28~ウソッコ沢小屋8:05-8:17
     ~中の段8:57~横窪峠9:26~横窪沢小屋9:33-9:47~倒木ベンチ10:46~茶臼小屋11:50-12:30
     ~茶臼岳山頂13:10~仁田岳山頂13:57-14:15~茶臼岳14:56~茶臼小屋へ戻る15:17
 計=9:07
 7/27=小屋出発6:05~倒木ベンチ6:48~横窪沢小屋7:30~横窪峠7:40~中の段7:57~ウソッコ沢小屋8:30
     ~水場食事8:40-9:00~ヤレヤレ峠9:35~畑薙大吊橋10:00~畑薙ダムゲート10:45
  計=4:40
山    名  茶臼岳(2604m)、仁田岳(2523.8m)
天    候  両日とも快晴

10月10日 21:00畑薙ダム脇のゲート前駐車場着。放ったらかし気味の軽トラが一台だけ停まっていただけで登山者の車は無いようだ。

 今は歯ぐきの治療中、未だ頬の腫れが治まらず、遠征登山の間は治療を休むので歯医者さんには痛み止め薬を余分に出して頂いた。
 加えて2週間前から鼻水と鼻詰まり、アルコールは我慢で就寝。
 ただ、山の小屋で飲むビールと焼酎はザックに詰め込んだ。

 夜中に起きた時、空を見上げると星が出ていた。明日が楽しみだ。

 






1日目 1011日≫

夜が明けた。
 なぜかウキウキしている。
 久しぶりの静かな南アルプスに期待とワクワク感がいっぱい。


 6:10 畑薙ダム沼平ゲート
ゲート前にある登山届に記入し、ダムに沿って林道歩き。 



30分も歩くと吊橋が見えてきた。

吊橋の袂に道標あり。
  普通の速度で歩いても、渡り終えるのに3分も掛かるほど長い橋だ。







山腹を巻きながら北へ向かいヤレヤレ峠へ。
 ヤレヤレ峠からは次第に下る。沢まで降りた。
 朽ちかけた板敷の吊橋を何度か渡りながら沢沿いに登る。

 水場を過ぎると直ぐにウソッコ沢小屋が現れた。
 ダムを渡ってからここまで、まだ200mしか標高は稼いで無い。
 小屋の中を覗く。 真中の通路を隔てて両側に10人ずつは寝る事が出来そうな造りだった。

ウソッコ小屋周辺は鉄の階段とザレた細い道が多く、油断は出来ない。

ウソッコ沢小屋

横窪沢小屋



横窪沢小屋へは、ほぼ中間点に”中の段”
横窪峠まで来ると右下の沢に横窪沢小屋が見えてくる。

50m程下り、沢を渡るとまだ新築間もないように思える横窪沢小屋の前の広場に出た。
少し離れた下の方には綺麗なトイレがあった。

冬期の小屋入り口は右手のほうから入る。
中を覗く。
1階は20人は寝れるかも、階段があり2階も使えそうだが見なかった。

ここの標高は約1600m、茶臼小屋は2400mにあり、残るは800m。


この時期はシュラフも冬物、防寒対策もあるのでいつもよりザックは重くなる。
軽量化のために一眼デジはカットした。
山は急傾斜だが登山道は登り易く切ってある。
兎に角、残りの800は無理せず300、300、200の3ピッチで登ろう。


途中、疲れを忘れる面白い表示があり、気が紛れた。


地図にある水場マークの場所。土は濡れていたが水は涸れていた。

左手には小無間山、大無間山が遥か遠くに。



小屋が見えた(^O^)
何故か懐かしく思う。
一度この小屋には泊まったことが有り、食べ物も良く親切だった。
そんな格別に良い印象を持っているからだろう。
勿論小屋の営業は9月中旬で終わっているので冬期用避難小屋扱いとなっている。



小屋の前の小さい沢には水の流れは有るが少ない。
小屋の横には引き水のホースがあり、出ている水は乏しくなっている。

500mを摂るのに2分程度掛かった。

冬期の入り口は左手階段を上がった2階に用意されていた。
スペースは通常の小屋の2階の3分の1。
それでも左右の部屋上下で20人は泊まれるだろう。
今日は誰も居ないので独り占めだ。






小屋の小窓からは富士山が見え、向かいの斜面はダケカンバなどが黄葉していた。


その斜面の右には笊ヶ岳から青薙山の山並み。



意外に到着も早かったので、今日の内に仁田岳までピストンしてみよう。

食事を済ませ、軽いザックで稜線へ上がる。
風が強い。ここでは冬が近づいているのだろう。太陽が雲に隠れると滅法寒く感じる。




茶臼岳へ登る。も直ぐそこに。
明日は時間の余裕もあるので上河内岳へ登って帰ろう。

南に目をやると目的の仁田岳が正面に、その向こうには光岳。
何処を見ても人影は全くない。この時期とは云え北アルプスならばマダマダ登山者は多い筈だ。
南にはこんなに静かでよい場所が有るのに、人は皆、北ばかりへ行きたがるのだろうか。



仁田岳までは気持ち良い稜線歩き。



茶臼岳を振り返る





希望峰から東へ折れ、少し下ると、斜面が色着いた仁田岳が目に入る。山頂は直ぐだった。
縦走路から少し外れているので展望には適所。光小屋の屋根が光っている。



茶臼岳とその奥の上河内岳。
生憎、聖岳から北側の山はガスっていて確認できなかった。



左の小無間山と中央に大無間山


小屋へ戻ると持物を部屋いっぱいに広げ、くつろぐ。
ビールに焼酎、17時半に就寝した模様だ。

夜2回、40mほど歩いてトイレに出る。
満点の星、冬のオリオン座が真上だった。



2日目 1012日≫

2:30 目覚め。
    腰が痛くもう横に成って寝られない。とは云え9時間も寝たんだけど。
    二坪ほどの通路を白クマのように30分間、8の字歩きで筋肉を温めた。

いつもはこれで痛みも無くなる。今日は違う箇所の痛みが取れない。
横に成れないので夜が明けるまでは長かった。

3:30 ちと早いが朝食のパンとコーヒー。

5:20 東の空が明るくなってくる。富士山のシルエット。   
 


5:48 富士山の右手に御来光。


 この時期、この場所は、孤独の山を味わうには最高のロケーションだろう。
    ただこの体調では上河内岳は無理だ、諦めよう。

6:05 朝陽を浴びながら下山へ。


二階入り口へ陽が差す


8:25 ウソッコ沢小屋の手前で2日目にして初めて人に出合った。
    今日は茶臼小屋、明日は光岳まで行くと言っていた。

8:40 ウソッコ沢小屋の下の水場で二回目の食事はラーメン。


10:00 畑薙大吊橋を渡る。
10:45 畑薙ダム沼平ゲート


ダムの堰堤から仁田岳、茶臼岳がバッチリ見えていた。
やはり静かで落ち着く山は南アルプスに限る。


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